よせものジュエリーとは? 日本の伝統技術「よせもの」の魅力に迫る
鈴海りゆです。
私が大好きすぎるもののひとつに、MASAAKi TAKAHASHi というコスチュームジュエリーのブランドがあります。
その魅力を伝えたいけれど伝えられる機会がなかったので、この記事を通してMASAAKi TAKAHASHi の魅力やジュエリー作成の際に使用する日本の伝統技術「よせもの」などについて紹介していきます。
MASAAKi TAKAHASHi とは?
MASAAKi TAKAHASHi とはコスチュームジュエリー作家の高橋正明さんが2011年に立ち上げたコスチュームジュエリーブランドです。
「よせもの」という日本の伝統技術を用いており、ジュエリーひとつひとつ職人さんの手作業で作られています。
この「よせもの」技術は次世代に継承されておらず絶滅する可能性があるということで、「よせもの」技術の素晴らしさを残したいという思いから、自らの作品をブランド化し[MASAAKi TAKAHASHi]ブランドを立ち上げられたそうです。
MASAAKi TAKAHASHi の「よせもの技術」はスワロフスキー社からも目が止まり、2013年から2020年の7年の間パートナーブランド契約を得ました。その後世界70余りのコスチュームジュエリーブランドが集まる、スワロフスキー社主催「ワールド・ジュエリー・ファセット2014」にも参加が決まり、一躍世界からも注目されるようになったそうです。
そんなMASAAKi TAKAHASHi のコスチュームジュエリー作家の正明さんは、ファッションでは常に世界トップクラスの文化服装学院で非常勤講師として教壇に立ち、「よせもの」技術の普及と継承も行われています。
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伝統技術「よせもの」とは?
MASAAKi TAKAHASHi のジュエリー作りには欠かせない伝統技術「よせもの」。ひとつひとつのぱーつをろう付けで繋ぎとめ、新しいかたちを生み出します。
100年以上前から続く、今では継承する人がほとんどいない日本の伝統技術です。
その伝統技術「よせもの」を使ったMASAAKi TAKAHASHi のコスチュームジュエリー作りの工程は以下の通りです。
- 【原型作成】接着剤月の髪にクリスタルを留めるツメと呼ばれる台座を並べ、形をデザインし原型を作る
- 【型取り】貝の粉を砕いた寄せ粉(よせこ)を泥状にした後お皿に盛ってならし、そこに①で作った原型を押し当てツメの跡の型を取る
- 【よせ】専用のツメのパーツを適度な隙間を空けながらツメの跡に並べていく
- 【ろう付け】必要なツメに材料をつきやすくするために物質を溶かしやすくする融剤(フラックス)を塗り、銀ろうを用いてバーナーでツメを接合していく
- 【脱型】④でろう付けしたツメを冷ました後、胡粉を壊しツメを型から外す
- 【酸洗い】焦げや取り残しの寄せ粉などを洗浄・除去するために、硫酸や塩酸などの強酸に漬け込み洗浄する
- 【石留め】ツメに一つずつ手作業で大きめのクリスタルをはめていく
- 【磨き】専用の大量の石の中に⑦を入れぐるぐる回す。石の表面が磨かれ、ツメ部分が石同士とぶつかり合うことで留め具を閉める
- 【メッキ】電気を使ったメッキを行い留め具の色合いを仕上げる
- 【石留め】⑦では入れなかった小さなクリスタルをはめていく
- 【組み上げ】作品が大きく立体的なものの場合、各パーツを溶接しながら組み上げる
- 【検品】不具合がないか、欠けている部分がないかなどをチェックする
- 完成!!
細やかで繊細な工程が多く、熟練の技も必要とされる「よせもの」コスチュームジュエリー作り。石留めの工程は1時間に数石しか進まないこともあるそうです。
そうして出来上がるジュエリーたちが美しい輝きを宿し、私たちの魅了していくんですね。
聞いて!私の推しポイント
ここからは私りゆのMASAAKi TAKAHASHiの大好きポイント、激推しポイントを紹介していきます!
激推しポイントだけでなく、単純にいち消費者として商品を見たときに購入をためらってしまうう~んポイントも紹介していこうと思います。参考にしていただけたら嬉しいです!
推しポイント① ジュエリーの美しさ・輝き
もう本当に私の大好きなMASAAKi TAKAHASHiに関してこれだけは声を大にして言いたい。
よせものジュエリーはきらめきが違う。
ジュエリー一つ一つのきらめき、宝石の輝きが本当に美しいんです!
このきらめきの理由は「よせもの」の製造技術に理由があります。
一般的な金属の台に宝石が埋まっているジュエリーの場合、光は上からだけ入ります。一方で「よせもの」ジュエリーは台座をろう付けで一つ一つ繋げたものとなっており、光が上からだけでなくエッジ側からも入ることになりより宝石のきらめきが引き立つようになっているのです。
というように、クリスタルが光を取り込み反射するため他の方法で作られたジュエリーよりも輝きが美しいのです。
推しポイント② どれもこれも、世界で一点もの!
職人さんの手作りで宝石をはめ込む型を作っているためどれも完全一点ものというのがMASAAKi TAKAHASHiのコスチュームジュエリーの魅力です。
シリーズで同じ型であったとしても全く同じものは存在しません。またMASAAKi TAKAHASHiのcellシリーズは正明さんの直感やそのときの自由な発想・イメージをコスチュームジュエリーとして形にするため、同じものが二度と作られない完全一点もののジュエリーとなっています。
一点もののコスチュームジュエリーたちはオンラインストアに出ていない子たちもあります。そして新作がイチ速く出てくるのは店舗です…!
また店舗では、「試作品」といって作成過程のジュエリーもみることができます。手作りだからこそ出るジュエリーのクセや、もう廃版のクリスタルを使ったジュエリーなどマニア心をくすぐられます!
推しポイント③ 作品に込められたストーリー性
そしてそんなジュエリーの輝きや特別感をより際立たせてくれるのが、そのコスチュームジュエリーたちに込められたストーリー。
正明さんご自身の中の思い出や過去の体験などがストーリーとなり、そのストーリーを形にしたものがMASAAKi TAKAHASHiのコスチュームジュエリーなのです。
代表作「花火」-hanabi- のストーリーは正明さんの幼少期のころの思い出がもとになっています。東京都葛飾区で育った正明さんは柴又の花火大会や土手から見える花火だ大好きだったそうです。その自分の中の想いが自然とコスチュームジュエリーになったそうです。
MASAAKi TAKAHASHiのデザインコンセプトは【ストーリーを輝きに】。一級建築士の資格も持たれる正明さんの想像力と生み出されるストーリを高いデザイン力で形にする。それがMASAAKi TAKAHASHiの作品の特徴となっています。
う~んポイント:価格
消費者側として唯一、MASAAKi TAKAHASHiで購入前に「う~ん」と悩み立ち止まってしまうポイントとしては価格があげられるかなと思います。
- 職人さんの手作り
- 手の込み方
- 大量生産不可能
- 作り手の不足
- コスチュームジュエリーの美しさ、デザイン
手間や希少価値、その作品へのときめきなどを考えれば、私にとっては全然問題なくお支払いしてしまう額なのですが(笑)、なんにせよ初めて購入したものが完全一点もの「cell」シリーズの大きめなブローチで、しかも大学3年生だったため思い切るのには時間がかかりました。
あなたに輝きとときめきを
ということで今回は、私の大好きな「よせもの」コスチュームジュエリーMASAAKi TAKAHASHiさんの大好きプレゼンをさせていただきました。
もう本当に大好きでこの記事では書ききれないため、また店舗でのお話や新しく見つけた新作のお話、コスチュームジュエリーに込められたストリーや「よせもの」の魅力、MASAAKi TAKAHASHiの魅力を引き続き書き続けていきます。
読んでくれたあなたに日本の伝統技術「よせもの」の繊細さ、その技術によって生み出されるコスチュームジュエリーの魅力や美しさ、形になるまでのストーリー、
何より写真から伝わる一番に伝わる「よせもの」ジュエリーのきらめきに、少しでもわくわく心躍る瞬間があればこれ程嬉しいものはありません。
ストーリー豊かなMASAAKi TAKAHASHiの魅力、これからもお届けしていきます!