体験レポート

【旅行記】東北紙業社さんの社会見学に行ってきました

りゆ

鈴海りゆです

今回は私が所属していたオンラインコミュニティ前田デザイン室内での呼びかけであった「大人な社会見学」に参加してきました。

今回は下町にあるぶっとんだ紙加工会社【東北紙業社】さんにお邪魔させていただきました。

早速今回の大人の社会見学についてレポートしていきます!

りゆ
りゆ
見たことない技術,作品,発想が盛りだくさんでした~!

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東北紙業社さんとは

東北紙業社さんは昭和7年開業の紙加工会社で本社工場が東京都の墨田区にあります。日本初のジグソーパズルの製造にも携わったことがあり、長年プレスによる打ち抜き加工を専門としてきた会社さんです。

プレスとは、前工程で完成した刷版(印刷機にセットする大きなハンコのようなもの)を印刷機に取り付け、刷版に作られた絵柄部分にインキを着けて紙に転写する工程のことを指します。また、打ち抜き加工とは、抜型と面板の間に加工材を挟み板材から製品になる部分を抜き取る(型抜きする)ことを指します。

薄紙から厚紙まで対応してもらうことが可能で、特に厚紙は10mmの厚さでも打ち抜けるそうです。

りゆ
りゆ
それができるのは日本でも数社だけとか…!

今回は前田デザイン室室長の前田高志さんの依頼品の印刷加工の立ち合い&会社見学をさせていただきました。

見学スタート! 作品たちがお出迎え

工場内に入ったとき目に飛び込んできたのが【紙】という1文字が目を引く大判ポスター。手前の台には東北紙業者さんが今まで制作に関わった作品が所狭しとディスプレイされていました。

工場に入いると奥の【紙】という文字に目がひかれました…!

台の上にはコロナ下で生まれたキャラクターアマビエちゃんの疫病退散カードや、和風で規則的な形が美しい作品、通常1mmまでの抜け型しか作れないものを0.5mmまでの精密さを作ってその方で抜いた極小作品などがありました。

NIVEAさんとのコラボ作品での構図と設計を担当された作品やアラビックヤマトさんのオレンジを基調としたオリジナルブックカバーも心ときめく作品でした…!

疫病退散アマビエちゃんカードは「デボス加工」という技術を使用
規則正しい和柄が美しい作品。後ろに別の和紙を張りふちを飾ったver.も
通常ではありえないような大きさ0.5mmの方で抜いた作品。繊細…!
前半分は絵本,後半分は入れ物という作品。後ろの構造の設計を担当されたそう
幼稚園くらいのころ一度はお世話になったことのある文房具のブックマーカー

他にも変わり種の年賀状や、商業施設の広告ポスターなども見せてもらえました。

鈴海りゆ
鈴海りゆ
右のバナナ年賀状、ちゃんとバナナの皮剥けるの!芸が細かい…!🍌 

その次に見せて頂いたのは、ヒカリエの広告。

このヒカリエの広告は、人のイラスト部分が1枚1枚切手のモチーフの集合体でできています。それぞれの切手の柄も異なっていました。

りゆ
りゆ
手紙とか切手とか大好きな私にとっては、たまらない作品でした…!

依頼品の印刷加工立ち合い

一通り作品を見させていただいた後、今回前田さんが依頼されていた品物の最終調整が印刷加工立ち合いのもと行われました。

この印刷加工の立ち合いが行われる理由としては出来上がりは見てもらうのが一番早いからだそうです。言葉で説明してもわずかな違いは伝わり難いし、依頼者側と製造側で認識が異なることもある。それならやっぱり見てもらいつつ調整していくのがいい。ということだそうです。

①紙をそろえて②型にセットし③ハンドルを回して押し具合を調整④プレス

シゲキチさん@shigekichi の極厚3mm名刺。情報は「田口」のみ。エンボスとデボス。#ぶっとだ名刺 ができました。横でも「田口」縦でも「田口」です。名刺作ってるよりアート作ってる感じでした。#東北紙業社 pic.twitter.com/QW9egjrcP0

— 前田高志(NASU代表) (@DESIGN_NASU) December 15, 2020

りゆ
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分厚いのに持った際は軽く、触れたときの質感は木のようでした!

工場内見学&作品紹介

その後は工場内にある機会の説明や紙加工の仕組みを説明していただき、工場内に飾ってある作品について説明を受けました。

上の写真のは、紙象嵌(かみぞうがん)という手法を使って作られた作品見本です。

基礎となる土台の紙に別の色の紙を入れることによって作られるものだそうです。白地の紙の上に、色のついている文字やデザイン部分が浮きあがって見えるかなと思います。

鈴海りゆ
鈴海りゆ
実際触るとポコッと少し膨らんでました…!

やばい。何これ。いかに自分のできる範囲がせまかったかわかる。なんでもできるんだな。#東北紙業社 pic.twitter.com/qHKphosk1Z

— 前田高志(NASU代表) (@DESIGN_NASU) December 15, 2020

紙ハンガー pic.twitter.com/bT4aC6Fu8g

— 前田高志(NASU代表) (@DESIGN_NASU) December 15, 2020

りゆ
りゆ
昭和から続く技術や、もう最近では見なくなってしまったもの、絶版になってしまったもの、学校とのコラボ作品など様々なものを見せてもらえました!

最後にはお土産までプレゼントしていただけました。 一つだけのものをめぐってじゃんけん大会が突如勃発する場面もありました。(笑)

ラジオ【紙と印刷とラジオ】

東北紙業者の加藤さんがADを務めるラジオ【紙と印刷とラジオ】も紹介していただきました。

紙と印刷とラジオ @kamitoinsatsu
注目!!!今夜20時からラジオやるんだって。おもしろそう。#デザインのひきだし が好きな人はぜひ!!今日は東北紙業社さんにお邪魔して意識が爆広がった。「大抵なことはできる」加藤さんから名言いただきました。またなんか相談したい、必ず。 pic.twitter.com/0qGzwGxnGa

— 前田高志(NASU代表) (@DESIGN_NASU) December 15, 2020

りゆ
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アーカイブもこちらから楽しめます!

総括:紙加工の可能性は無限大!

今回東北紙業者さんの社会見学では等身大のパネルから名刺や本、細かなポスターに紙でできたハンガーや服、デボス加工や紙象嵌の手法を使ったカードなど様々な作品をみせて頂きました。社長さん愛用のフレームが紙の眼鏡も見せていただけました。

「印刷」というと平面の髪にインクが載るというものをいつも想像していましたが、そんな世界だけしか知らないのはもったいない!!と感じました。それほど奥が深いし幅も広かったです。

私も今ちょうど名刺が欲しいなと思い始めたところだったので、いつか東北紙業社さんで今回見たような心躍る素敵な名刺を作れたらと思いました。

自分だけでは知りえなかった紙加工の世界とものづくりの世界を覗かせていただけた「社会見学」とっても楽しかったです!またこのような機会があればぜひ参加したいと思います。

プレスの強さ弱さを出来上がりのものを見ながら調整していく前田さん
りゆ
りゆ
作品が生み出される最前線とものづくりの新たな世界を生で見られた大変貴重な経験でした~!

【2021.01.07 追記】

東北紙業社さんで見せていただいた渋谷ヒカリエの2020年クリスマスのポスターを実際にヒカリエで見ることが出来ました。

工場見学の際に見せて頂いたデザインが壁3つ分の大きさに!
壁4枚分を飾る赤が基調のポスター。切手一つ一つの柄が分かりやすい

東北紙業者さんで拝見したのは1枚目のポスターだけだったのですが、別のパターンのポスターもどれも本当に素敵でポスターを見ながら1人はしゃいでいました。(笑)

別バージョンのリース型も様々な色・柄の切手からできている
りゆ
りゆ
ものづくりの現場で見たものが実際に街の中で飾られているのもおもしろかったです!

ものづくりと自分の生活がつながっているということを実感できた、とても貴重な体験でした。

【撮影】

鈴海りゆ iPhone SE (第二世代)

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鈴海りゆ
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得意ジャンルは栄養学、食品、身体、旅行・体験レポート。動画の記事化、インスタの投稿も作成。趣味は旅行、プランター農園、読書、歌うこと。鈴空りゆちゃんファン1号。
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